「普通にスーツを着て就活はしたくない」フリー素材になりました
無事フリー素材化を果たしたので今年の目標達成です :tada:
さて記事のタイトルにもなっている 「普通にスーツを着て就活はしたくない」 について、もしコトダマのフォースが強すぎてその中身が上手く伝わらなくなってしまったら困るなぁと思ったので、インタビューのふりかえりも込めて補足を書こうかなと思います。
おねがい(4/3 20:00追記)
- スーツのくだりはあくまで「例え」です。「いやスーツ着なアカンときもあるって」というのは理解しています。
- 数年後、実際に自分が就職するときに掘り返して読んで「うっわはずかしw」って笑っていたいので、今回の記事および過激ともとれる発言は「若いのがなんかいうとるわーわからずやー」と思っておいていただければ嬉しいです。
- 自分は技術的にはまだまだ未熟で、同年代でももっと技術があってアルバイトしてる人がわんさかいると思っています。当たり前ですが、そういう人たちがみんな私と同じ考えを持っているわけではありません。
インタビューの経緯
いま私は渋谷にある spice life という会社でアルバイト(インターン?どっちやろ)をしているのですが、そこの社長さんが twitter で「いま17歳の高専生がアルバイト来てるよ、取材とかするなら今のうちですよ」みたいなことを言っていたらしく、結果あわせて5つのメディアさんから取材を受けることになりました。
1週間前ぐらいに突然そのことを知らされてびっくりしました。
「普通にスーツを着て就活はしたくない」について
実は普通にスーツを着て就活するイメージが自分の中になくて。高専を選んだのもそれが理由で、好きなことが決まっているのであれば、こっちのほうが自分に合っているな、と。
ITmedia さんの記事にもあるのですが、就活と聞いて一般的に想像される「みんなぴっしりスーツで武装してヒール履いて何百社も回って…」というのに中学生ぐらいから疑問を持っていました。ちょうど不景気だ就職難だと大きく言われはじめていた頃ですね。
私が就活に抱く印象は「大変そう」「めんどくさそう」「運ゲーっぽい?」というものが多いです。メディアでマイナスの面が取り上げられ議論されたり話題になったりしたことも大きいかもしれません。一生懸命上のような就活をして就職した方がいらっしゃったらごめんなさい。
就職面接では自分を売り込むことが大切だと思うのですが、売り込めるほどの人間って(自分も含めて)そうそういないよな、とも思っていました。
じゃあスーツ着ずにヒール履かずに覚えてられないほどたくさんの会社に挨拶せずに就職するにはどうしたらいいのか、を考えて、やっぱり即戦力になる技術を持っていればそういうのはある程度スキップできるよなぁという結論に至りました。そして手に職つけたい、と思って高専に進路を決めました(高専に入った理由のひとつも、一般高校のような一斉学力入試を受けずに入学できるからでした)。
高専に入ったらプログラミングをしたいと思っていたので先輩に教えてもらいながら自分なりにがんばりました。結果アルバイトやインターンにも行かせてもらって、まあ最低限の戦力にはなったかな…という感じです。これで他の人より多少は売り込みポイントができたかな。この調子でどんどん技術をつけていって、今はまだまだですが、いずれどこかの企業さんに横道からスッと入社したいです。もしかしたら何回かスーツを着ないといけないかもしれません、悔しいことですが何回かは我慢しようと思います。
真正面からぶつかってスーツ着て挑むのが正攻法かもしれません。それでもいいですが、もうちょっと低コストで結果を得られるならそっちのほうが賢いですよね。同じことを昔誰かに言われた記憶があります。これからも将来ラクになるための努力は惜しまず生きていこうと思っています。
インタビューを受けた感想
インタビューの数日前に社長さんがお金を出してくれて(ありがとうございます)人生初の美容室に行きました。髪型の指定とか知ったこっちゃあるかだったので「ぜんぶお任せします」と言ったら前髪がめっちゃなくなっていて、顧客は要望を明確にして伝えないといけないんだなぁと学びました。それから毎日帰ってきて鏡を見て衝撃で半泣きして寝る、を繰り返して目が腫れてるのがデフォルトになりました。ただ、後ろの髪の毛はだいぶすっきりしたので良かったです。
ITmediaさんだったかどちらかは忘れたのですが「夢とかありますか」って聞かれて「うーん…」と詰まってしまったので、ネタでもぱっと答える訓練が必要だと思いました。だいたい「将来は主婦になりたいです」と言うと笑ってくれるのでおすすめです。ちなみに実際は「そのときやりたいことができる職業に就くこと」で、そのために今いろいろできること(アルバイトしてだいたいの仕事の流れを知ったり、本番運用されているコードを触ったり…)をやって選択肢の幅を広げています。
あと下手な日本語で答えたところもあったのですが、うまいこと味のする言葉に置き換えられていて「記者さんすごい」と思いました。
さいごに
長期休暇毎にどこかの会社さんにお世話になってアルバイトやインターンをしています。次の夏どこに行かせてもらおうかまだ決めていないので、もしよければ 雇ってください 。
また、「 高専カンファレンスlol 」というイベント(ここでデザイナー見習いをしています)に行くと私みたいな高専生(&OB/OG)がうじゃうじゃいるので楽しいですよ。
高専カンファlolの参加者が70名になりました!
— 高専カンファレンス (@kosenconf) 2016年3月30日
引き続き参加登録を受け付けていますのでぜひご参加くださいhttps://t.co/h2gs35dQbO
FRONTEND CONFERENCE 2016 で基調講演をしました #frontkansai
3/5(土) 大阪梅田で開催された FRONTEND CONFERENCE 2016 で基調講演をしました。
「関西最大級のフロントエンドの祭典」ということで、百数十人(?)数百人(?)の フロントエンドエンジニアさん / デザイナーさん の前で普段webについて考えていることをお話してきました。
本編の講演やLTの感想はまた新しい記事にして公開する予定です。
あんただれ
やましー(@yamasy1549)といいます。明石のほうにある高専に通っていて、C言語を書きながら電力やコンデンサの話をする学科にいます。今はちょうど2年生(高校2年生といっしょ)が終わろうとしているところでつまり17歳です。素数です。
高専に入ってからプログラミングに触れたので、プログラミング歴は2年そこら。イベント・勉強会に参加して、またインターン・アルバイトを通じて、少しずつ視野を広げていっているところです。
「なんで17歳が基調講演することになったん?」
今年のはじめに関西フロントエンドUG主催の勉強会に行って、そのときに今回の運営のかたに
「若い子が前で喋ってたらおもろいから」(要約)
と言われたからです。
このイベントには参加者として参加するつもりでいたのですが、運営のかたとお話しているうちに
- 今まで技術の話はしたことがあっても自分の考えを発表したことはなかったし、これを機会に普段の考えを整理するのもヨサソウ
- ちょっと自分の思ってること聞いて欲しさあるかも
- 大きいイベントで登壇できる機会ってそうそうないし、これはチャンスでは?
という思いがむくむくしてきて、気がついたら「はい、是非やらせてください!」と返事していました。
(正確には「若い子が前で喋ったらインパクトあるし新鮮でおもしろいからやってみない?」だったと思う)
お話した内容・お話できなかったぶんの補足
Are you a Designer or an Engineer? というタイトルでお話しました。
煽りタイトルなのはわかってますが前日の夜中(当日の朝方)に「タイトル決まらない〜〜〜ふぇぇ〜〜〜」言いながらつけたものなのでまあよくあることですよね。
背景 [P.7~]
高専入学したての頃 RailsGirls に行った影響で Rails を勉強し始めました。当時は半分趣味で HTML / CSS を書いていました。
ちょっと Ruby / Rails に慣れてきた1年生の春休みから、東京にある会社でアルバイトやインターンを始めました。長期休暇は東京にいて、学校がある時期は兵庫でリモートワークをしています。
「webについてはなんとなく表面のところは触ったけど、そんなに深くは知らない」といったレベルです。
webってなんだ フロントエンドってなんだ [P.9~]
「基調講演ではwebとかフロントエンドとかについての考えを話してください」と言われていたので、webってなんだ フロントエンドってなんだ と考えました。
マインドマップ書いたらいいよって言われたので書いてみたりしました。
わからんなりに考えて、「デザイナーさんとエンジニアさんが一番近づけるところ」と言えるんじゃないかなと思いました。
webはスマホアプリに比べるとデザインの変更に対する敷居が低いように思われます [要出典] 。見た目や動きを担うCSSやJSはデザイナーさんエンジニアさんどちらも編集する機会があるでしょう。 また柔軟なコンテンツ変更を特長とするweb [要出典] ではデザイナーさんとエンジニアさんで意思の疎通をはかってスピーディーな作業を行うことが大切です。
デザイナーさんとエンジニアさんの間でやりとりが多い、これがwebの特徴のひとつだと思います。
「中間」のひとになればいい [P.13~]
デザイナーさんとエンジニアさんのやりとりがスムーズにいけばよいのですが、残念ながらそうはいかない場合が多いというのはみなさんご存知のとおりです。
LTでは Mignon Style さんがこんな発表をされていました。
私も、しばらくしたら「デザイナーさんのすることもエンジニアさんのすることも、どっちもちょっとずつできる中間のひと」が増えていくんじゃないかと思っています。
「気持ちちょっと上に」「ここいい感じにあけて」をそのままコードに流し込めたら最高だと思いませんか?
〜 デザイン脳×プログラミング脳 〜 デザイナーとプログラマーの72時間戦争 P.77
〜 デザイン脳×プログラミング脳 〜 デザイナーとプログラマーの72時間戦争 P.68
デザイナーさんもエンジニアさんも結局思ってることは同じで、良いものを作りたいはずです。ただ、良いものを作るための道のり・表現が違うだけだと思います。
もちろんデザイン・エンジニアリングに特化したひとがいれば今までどおり作業をすすめることはできます。でももし「中間」のひとがいれば、デザイナーさんとエンジニアさんどちらの気持ちもわかるひとがいれば、その翻訳・橋渡しができ、もやっとした気持ちも少し減るのではないでしょうか。
「中間」のひとに近づくために [P.17~]
エンジニアさんからはよく「デザイナー寄り」、デザイナーさんからは「エンジニア寄り」と言われます。自分でもどっち寄りなのかよく分かっていません。
このパートでは、自分がどうやって基本的な デザイン / HTML / CSS / JS を身につけてきたかをざっくりとまとめてみました。結構個人差があると思うので「こういう身につけかたもありますよー」程度で。 デザイナーさんがエンジニアさんに、エンジニアさんがデザイナーさんに、少しでも近づくにはどうすればいいか…のヒントになればいいなぁと思っています。
危機感 [P.32~]
今までたくさんの尊敬するデザイナーさん、とても追いつけそうにないぐらいの技術をお持ちのエンジニアさんにお会いしてきました。 そこでなんとなく頭のなかでもぞもぞしていたのは、「デザインもエンジニアリングもできたら一石二鳥なんちゃう?」という思いです。
それと同時に「これからはどっちもできてかんとなぁ」とも思っています。
デザイナーさんが頭のなかで考えた動きやイメージを、コードとしてCSSやJSでアウトプットする。 エンジニアさんは何かを説明するとき、図・絵(もしくはスクショ)を中心に説明するようにしてみる。
お互いの使っている言語・ツールを自分も使ってみるところから、少しずつ歩み寄れたらいいなと思っています。
おわりに
基調講演が終わったあと「今の、変なこと言ってなかったかな…」と不安になっていたのですが、「私も同じこと考えてました!」と言ってくださるかたが結構いらっしゃるものです。自分の考えはそんなに的外れじゃなかったんやなーと安心しました。基調講演させてくださった運営のみなさま、ありがとうございました。
最近雑な日本語で会話することが増えたのでパッと言葉が出てこず、講演中も文章を書いている今もつらい思いをしました。もっと本を読むとか、正しく伝わる日本語の勉強を頑張ろうと思います。
あと高専カンファレンスlolっていう現役高専生やOBたちのLT大会みたいなイベントをGWに関西でやります。私よりあたまおかしい(いい意味で)若者が全国からたくさん集まってくるので、興味のあるかたはぜひお越しください。
高専カンファレンスlol,参加者募集中です!https://t.co/EHhRwrH3Xp#kosenconf
— 高専カンファレンス (@kosenconf) 2016年3月14日
最後に、やましーは絶賛渡り鳥中です。いろんなところでアルバイトしたりして勉強中。 まだなんにも知らない若いぺーぺーですが、それなりに色々考えているやましーを、どなたか雇って育ててくださればと思います。